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生前整理はいつから始める?年代別で考える整理のポイント

生前整理は、自分の人生を締めくくるための準備であり、残された家族への愛情表現でもあります。
しかし、漠然と「生前整理は必要だ」と感じていても、いつから始めればいいのか、具体的な方法や整理すべきものがわからないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、生前整理を始める適切な時期について解説します。

□生前整理はいつから?始める適切な時期は?

生前整理を始める時期は、明確な基準はありません。
年齢やライフイベントによって整理すべき内容や目的は変化します。
30代から70代までの年代別に、生前整理を始めるきっかけや整理すべき具体的な内容を例として紹介します。

1: 30代
30代は、結婚や出産、仕事でのキャリアアップなど、人生の転換期を迎えることが多い時期です。
万が一の事故や病気などに備え、家族への負担を軽減するため、生前整理を始める人も増えています。
具体的には以下のようなものがあります。

・ ネットバンキングやネット証券口座のIDとパスワード整理
・ PCやSNSアカウントのIDとパスワード、もしくはそのデータ整理
・ デジタルサービスやサブスクリプション契約内容の共有

2: 40代

40代は、親の介護や子どもの教育費など、金銭的な負担が増える時期です。
将来の資金計画を見据え、資産や保険の見直し、預貯金口座の整理など、金銭面の生前整理が重要になります。
具体的には以下のようなものがあります。

・ 加入している保険の見直し
・ 資産運用している株式や信託の整理、見直し
・ 預貯金口座の一覧作成、通帳や印鑑の保管場所の整理

3: 50代

50代は、子どもが独立し、夫婦だけの生活が始まる時期です。
生活スタイルの変化に合わせて、不要な物の整理や、将来の生活を見据えた準備を始めましょう。
具体的には以下のようなものがあります。

・ 家にある子ども用品(ランドセル、工作品、スポーツ用品など)の整理
・ 夫婦2人だけの生活で必要な物の精査、不用品の処分

4: 60代

60代は、定年退職を迎え、時間に余裕ができる時期です。
これまでの人生を振り返り、これからの生活をどのように過ごしたいのか、具体的なプランを立てながら、生前整理を進めましょう。
具体的には以下のようなものがあります。

・ 不動産関連書類(賃貸契約書や土地の権利書、登記簿謄本など)の整理
・ 預貯金口座の一覧作成、通帳や印鑑の保管場所の整理
・ 老後のやりたいことリスト、エンディングノートの作成

5: 70代~

70代以降は、健康状態が変化する可能性も高まります。
残される家族への負担を軽減するため、遺言書の作成や財産の相続方法について検討を始めましょう。
具体的には以下のようなものがあります。

・ 遺言書、財産目録の作成
・ 葬儀方法や葬儀社の選定
・ 財産の相続方法や相続人の選定

□生前整理で気をつけたいこと

生前整理を進める上で、いくつか注意すべき点があります。

1: エンディングノートの定期的な更新
エンディングノートは、一度書いて終わりではありません。
資産や置かれている状況、考えも時と共に変化します。
定期的に更新し、情報を新しくしておきましょう。

2: 相続については家族や親族に相談する
生前整理はご自身で行う整理なので、周囲に相談することを忘れがちですが、特に遺産相続に関わることは必ずご家族や親族の方と相談するようにしましょう。
ご自身が生きている今だからこそ、相続人にあたる方と直接話して納得のできる相続の下地を作っておきましょう。

3: 大切な物を捨てない
生前整理は本当に必要な物を残す整理です。
思い切って物を処分できるのは良いことですが、必要な物まで捨ててしまうこともあります。
また、ご自身にとっては不要でもご家族から「必要だった」と言われることもありますので、思い出の品などを整理する際は親しい方と相談しながら行うのがおすすめです。

4: 死を意識しすぎない
生前整理は、ご自身が亡くなった後に残される方のために行うという大きな目的があります。
ですので、死を身近に感じすぎてしまい、気分が落ち込んでしまうこともあります。
そんな時は無理して整理を進めず少し休みましょう。

□まとめ

生前整理は、年齢やライフイベントに合わせた内容で進めることが大切です。
早いうちから準備を始めれば、心身ともにゆとりを持って整理を進められます。
また、エンディングノートの作成や相続に関する家族との相談など、大切なポイントを押さえ、自分にとって最適な方法で生前整理を進めていきましょう。